マイクロソフト賛歌

『私はMacユーザーなので、アンチマイクロソフトだと思っている人も多いだろうが、とんでもない、私はマイクロソフトの製品を高く評価している』

 マイクロソフトの主なラインナップを総当たり的に評価していく。
 ほとんどの意見が皆の納得のいくところだと思う。

マイクロソフトマウス

 左ボタンが圧倒的にでかいので、実に明確に左ボタンが主要ボタンであることが判るようになっており、実に秀逸なデザインである。
 茄子型の、左右非対称で、少々多きめの格好だが、これが実によく手に馴染む。「人間工学を取り入れた」と謳う製品にはロクでもないものが多いのだが、この製品はきちんとした人間工学に基づいているようだ。
 ボールが重めで、マウス本体も軽すぎない。これは結構重要な要素で、あまりマウスが軽すぎると、意外に思われるかもしれないが、逆に疲れてしまうものなのだ。
 ボールの位置も重心を考慮して作られており、スムーズに動かせる。
 惜しむらくはWINDOWSのマウスドライバーの出来がもう一つだし、ポインタのデザインが悪く、どこ指しているのか判りにくいので、折角のハードのポテンシャルを出し切るに至っていない。

インテリマウス

 ホイールがカチカチと動き、回転感覚がハッキリと判るため、自分が欲しいだけまわすことが容易になっているし、ホイールに使われているゴムの材質も手にフィットし、触感による違和感が少ない。
 また、ホイールはボタンにもなっていて、第三のボタンとしても使用できるようになっている。
 ただ、WINDOWSの方がタコなので、折角用意してある3番目のボタンも、有効な使い方ができず、全くどうでも良いことにしか使われていないので、操作を判り難くする役にしかたっていないのは、残念である。
 しかし、UNIXの3ボタンマウスが大して役にもたっていないのを見れば、付けてもしょうがないことは、容易に想像できたと思うのだが。

トラックボール

 残念ながらまだ使ったことはないのだが、どうやらこの製品のできもかなりいいようだ。
 ボタンを親指で押せるようになっているのが見事である。他の製品で受けた感覚でいくと親指で押すボタンは、ボタンが楽な力で自然に押せ、非常に使い易い。
 ただ、まだ使ったことがないので、憶測ではあまり誉めないことにする。

エルゴノミクスキーボード

 キーボードは大きく彎曲しており、手首を傷めないようになっている。
 キーボードのストロークも適切で、押した時にきっちり入力した感覚がある。
 手首を休めることができるように、キーボードの手前に大きく板が張り出している。
 難点は大きすぎるため、日本のオフィス家庭事情には向かないということ。
 それに、このキーボードに限ったことでは無いが、JIS配列が余りにもタコなため、打ち込みやすい配列であるとはとても言えないことだ。

パッド型コントローラ

 十字キーのフィット感が良く、ちゃんと中央に向けて滑らかな曲線で凹んでおり、4方向を識別できるような凹みもあり、極端な出っ張りで親指を傷めることも無い。あまりに滑らかすぎるのと、材質がつるつるしているのが難点
 パッドの中央に棒を差して、ジョイスティック風に使えるものがあるが、あれは、ただ操作性を落とすだけなので、そういう素人騙しの仕掛けが無いことも好感が持てる。
 また、本体のグリップ感もしっかりしており、安心して持て、尖った角も無く、指に痛みを感じることも無い。
 パッドにとって非常に重要である、重量が適切にあることも注目したい。
 軽すぎると、ホールドするのに無駄な力が必要になり、長時間のプレイでは、かなり疲労度が違ってくる。意外なようだが、パッドは軽すぎると疲れるものなのだ。
 また、ボタンの配置は、何も考えずに幾何学的に配置した物が多いなか、きちんと親指の動きを考えた場所にあり、ボタン間隔も狭めで、多くのゲームで必要な2ボタン同時押しが容易になっている。
 パソコン用パッドの中では随一の出来の良さで、コンシューマ(家庭用)のゲーム機のパッドと比較しても、ほとんどのものに勝てる性能を持っている。
 最近のWINDOWSは、ソニックやロックマンなど、微妙なアクションを必要としたゲームも増えてきているので、アクションゲームファンには必須のアイテムと言える。

操縦桿型コントローラ

 カチッと入るので、方向をしっかり示すことができる。
 操縦桿の部分には尖った角も無く、手の形状を考えた滑らかなラインはフィット感が良い。
 ボタンも適切な大きさで、クリック感も良い。
 操縦桿を倒す時の抵抗も、重すぎず軽すぎず、適切である。特に洋物のコントローラは無闇と固い物があったりするので、高く評価できる。
 このタイプのものに重要な安定感は、少々不安が有るものの、かなり熱くならないと、土台が浮いたりはしないので、及第点を出せる。
 また、新しいサイドワインダー(コントローラの名前)は、リアクティブ機構(振動などがコントローラから伝わるもの)を装備しており、これからのデバイスの方向性の一つを明確な形で示しており、実にすばらしい(ただ、この製品は実際に触ってみたことがないので、細かい批評は割愛させていただく)

昔はね

 ざっと主力製品を眺めた訳だが、どれもMac用ならば飛びつきたい製品だ。
 また、素晴らしいハードデザインも、多くはソフトウェアが足を引っ張っていることが残念でならない。

「マイクロソフトというハード会社は素晴らしい」


1998-01-28 1998-01-29